追憶の山紀行

大朝日岳 2

 熊越の鞍部を過ぎて緩やかに登って行くと、道の両脇にヒメサユリが多くなった。銀玉水の手前の平坦な登山道はヒメサユリロードと言っても良いくらいだ。蕾が多く、これからもっと咲くのだろう。花の形や色の濃淡には個体差があり、見とれているうちに時間が過ぎて行く。急に雨が落ちてきて我に返った。

                   ヒメサユリロード

 

                  登山道を飾るイワハゼ

 

 間もなく雨雲は去って行った。銀玉水で水を補給して、その先の急な雪渓を登る。木の階段が組まれた急坂を登り切ると花崗岩に囲まれた朝日嶽神社奥の院花崗岩砂の風衝帯にヒナウスユキソウが咲いていた。

               ヒナウスユキソウとイワカガミ

 

                咲き誇るヒナウスユキソウ

 

 避難小屋に荷物を置き、重荷から解放されて大朝日岳山頂に向かう。道の西側斜面にはヒナウスユキソウとイワカガミが競うように咲いていた。

 

             雲が流れて以東岳が見えてきた

 

              ヒナウスユキソウの群落と祝瓶山

                             (2015年6月下旬)