鳥海山ー山歩き雑感ー

13、千畳ヶ原の池塘

 1982年10月上旬に撮影した千畳ヶ原の池塘です。(40年前に撮影したポジフィルムで、退色が進んでいます。)

次は、同じ池塘の最近の姿です。

 大きな変化は、池塘にミヤマホタルイが繁茂したことです。水面に映える扇子森を見れなくなりました。池塘の水深も浅くなったように思います。湿原の乾燥化は、自然の経年変化であると思うのですが、以前ここを通る道は土の道でした。木道が敷かれたのは近年になってからのことです。湿原を守るために木道は有効な手段ですが、地下水脈に何らかの変化をもたらしたような気がしてなりません。

祓川、竜ヶ原の木道周辺のカヤツリグサ

鳥海山北面の竜ヶ原では、木道周辺にカヤツリグサの繁茂しています。千畳ヶ原の二ノ滝に下る木道周辺には平地で見るようなカヤの類が増えました。

木道を横切る沢の周辺にカヤの繁茂が見られる

 年月を経て、鳥海山の自然は多くの面で変化してきました。それでも千畳ヶ原は憧れの地であることに変わりはありません。千畳ヶ原は、周囲を多くの峰々に囲まれていて行くことは簡単ではないのですが、それぞれの登山道を巡り季節を変えて訪れています。(千畳ヶ原には多くの池塘が点在していますが。登山道の近くで見ることが出来るのはここだけです。)