鳥海山ー雪山の登山者たちー

 山の写真を撮り始めたのは20歳代の中ごろ。知人から暗室に入ることを勧められて、山で撮ったモノクロフィルムの吹き伸ばしを体験した。引き伸ばし機で感光した印画紙を現像液に浸した瞬間に画像が浮き出てくる驚きと感動を味わう。それをきっかけに写真を趣味にするようになった。時代が変わって今はデジタル写真の真っただ中。撮影から写真を生み出す手法は簡素化され、表現媒体も多様化された。世の中には多種多様な映像が溢れているが、写真の本質は変わらないはずである。美しい山の写真は、そこに登る登山者がいてこそ価値があり意味がある、と思っている。

 初めてカメラを持ったころのモノクロ写真や退色したポジフィルムが手元に残っている。それらを含めて、登山者をテーマにした写真をアップしていきたいと思う。

 

         ソロバン尾根を登る 下方に見えるのは滝ノ小屋

 

               岩氷を纏う七高山に立つ

 

                 真冬の新山にて